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災害時の赤ちゃんのミルクについて

大災害が発生した場合の赤ちゃんの対応について

 

眠っている赤ちゃん

大地震や台風などによるライフラインの停止…そのとき、乳児を抱える皆さんは冷静に対処できますか?

命に関わる状況の中で冷静に対応できる人は少ないと思います。だからこそ普段から準備を怠らず、災害に対して意識しておくことが大切です。言い換えれば、すぐに対応できるように防災グッズを準備しておくことです。

みなさんは防災グッズを準備していて、いざというときにすぐに使えるようになっていますか?

 

 

必要物品について

特に乳幼児がいらっしゃるご家庭では

・授乳時の環境整備に必要な物品(避難所での場合)

・ミルクの場合の必要物品

・防寒具や衣類

が必要になります。避難所には授乳スペースはありませんので、それぞれが授乳スペースを作る必要があります。キャンプ用のテントがあればベストですが、仕切りやシートなどプライベートスペースを作るための物品が必要です。

授乳している赤ちゃんとお母さん

ミルクの場合には粉ミルクを溶かすためのお湯、哺乳瓶、乳首、お湯を沸かす道具が必要です。最近はそれらを簡潔にできる液体ミルクもありますので、その際はお湯は必要ありません。しかしながら一度開けたら使い切らなければならないし、コストも粉ミルクよりはかかってしまいます。試用期限も短いため、災害グッズに入れる場合にはこまめな管理が必要です。

ミルクを哺乳瓶であげているお母さんと赤ちゃん

粉ミルクの話に戻りますが、粉ミルクは絶対に70℃以上の熱湯で溶かしたあとに温度調整をしてください。なぜなら赤ちゃんに有害な菌を殺菌するためです。それがわかれば水で溶かしてあげたり、水をカイロで温めたりという発想はなくなります。

実際にお湯を温めるときにはカセットコンロ(念のためにライター)、お湯を温める容器、水が必要です。カセットコンロ以外にはキャンプ用品があれば火起こしも出来ますし、固形燃料と固形燃料用コンロを使う方法もあります。個人的には固形燃料がお勧めです。なぜならカセットコンロのようにガスや電池を使わず、定期的なガスボンベ・電池の交換がないですし、固形燃料は100均など身近な場所で簡単に購入でき、場所をとらないからです。

 

固形燃料用コンロを災害やアウトドアで使うのに便利だと説明している写真 固形燃料用コンロが様々なシーンで使えると紹介している写真

詳細はこちら

 

粉ミルクは殺菌するために熱湯が必要だとお話をさせていただきましたが、水はどうでしょうか?

水にも賞味期限が設けられていますが、飲めないということではありません。しかしながらボトルに傷があったり、へこんでいたりすると中に細菌が繁殖して水が腐ってしまう場合があります。開封したときに変なニオイがしたり、色が変色している場合には使用することを控えてください。ミルクのための水であれば賞味期限に関係なく、一度大人が確認をしてから使用することをお勧めいたします。

防寒具や衣類について、夏は汗をかきやすく、身体を冷やしてしまったり、不衛生な環境で皮膚のバリア機能が失われやすいため、常に最低限の清潔を保つ必要があります。冬は冬で体温調整が出来ずに風邪をひいてしまう場合もあるため、毛布や着替えなどは最低限、携帯しておくのがお勧めです。

特に乳幼児は体温調整が難しく、成長も早いため、定期的に防災グッズを見直す必要があります。最低でも1年に1回は防災グッズを見直す日を設定して、その時に合ったものを準備するように心がけてください。

 

この記事を書いた人

セセリ ナオ

手術室、ICU、CCU、循環器病棟の経験を経て、現在では産業保健の分野で保健師をしています。人間ドック健診情報管理指導士(人間ドックアドバイザー)の資格を有し、10年以上も食事や運動など生活習慣改善に向けた特定保健指導を実施しています。
専門の知識を生かして地元のミニバスケットボールチームに関わらせていただき、子供達の成長を一緒に見守っています。

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