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アトピー性皮膚炎でお困りの人へ!最新治療とスキンケアの紹介をします!

「アトピー性皮膚炎は治らない」は間違いです

 

 アトピー性皮膚炎の患者数

アトピー性皮膚炎の患者は年々増加傾向にあります。1987年に21万人前後だったのが、2017年には51万人にまで増加しています。

しかしながら、アトピー性皮膚炎だと自覚していながら、半数近い人が治療を受けていません。

アトピー性皮膚炎に対しての対応について

その理由として「治らないから諦めている」「治療の手間がかかる」「ステロイド外用薬の副作用が心配」などが挙げられます。

近年は治療薬が進歩したおかげで副作用の心配がほとんどないものもあります。きちんと必要な薬を必要な量で治療を継続できれば、アトピー性皮膚炎は確実に改善する病気です。前向きに治療に臨んでいきましょう。

 

 

アトピー性皮膚炎はアレルギーではありません

 

花粉症だったら、抗原となる花粉を取り除けば症状を抑えることが出来ますが、アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が弱いために引き起こされるものです。皮膚は外部からの刺激や異物の侵入を防ぐようになっていますが、体質によってバリア機能が弱いと外部からの刺激や異物の侵入を防ぐことが出来ず、炎症を起こしてしまうのが原因です。

また、アトピー性皮膚炎の発症には「2型免疫反応」という免疫反応の異常が挙げられます。この免疫反応によってインターロイキンが産生され、これが炎症やかゆみの原因となります。かゆみによって掻くことで余計にインターロイキンが産生されるという悪循環によってアトピー性皮膚炎は悪化してしまいます。

このアトピー性皮膚炎は遺伝的要因を背景に様々な要因によって引き起こされる病気であり、残念ながら完治させる治療法というのは確立されていません。そのため、アトピー性皮膚炎の治療の最終目標は「症状がないか、あっても軽微で、日常生活に支障がなく、薬物療法もあまり必要としない状態に到達し、それを維持すること」とアトピー性皮膚炎治療ガイドライン2021(日本皮膚科学会・日本アレルギー学会)で示されています。

ちなみにアトピー性皮膚炎は確定診断するための検査はなく、診察・視診・触診で診断できます。血液検査を行う場合は他の疾患を否定する目的だったり、アトピー性皮膚炎の重症後や治療効果を確認するためになります。

 

 

ステロイド外用薬は治療の第1選択!どのくらい使えばいいのかな?

 

ステロイドは診療ガイドラインにおいても治療の第1選択で、もっとも即効性があります。そんなステロイドですが、強さが5段階に分かれています。炎症が強ければ強いステロイドを、弱ければそれに見合った強さのステロイドを選択することが大切です。くれぐれも強さを分からず、医師から処方されたステロイドだったらどれでも一緒だという考えだけは持たないようにしてください。

ステロイド外用薬の強さのランク
ウィーク(Ⅴ群)
ミディアム(Ⅳ群)
ストロング(Ⅲ群)
ベリーストロング(Ⅱ群)
ストロンゲスト(Ⅰ群)

必要な量を、必要な期間、適切に使用できれば症状は速やかに改善し、ステロイドの強さを下げたりすることが出来ます。これらを適切に守れば、通常であれば副作用は起こらないと診療ガイドラインにも明記されています。

それでは実際にステロイドはどのくらい使えばいいのでしょうか?

成人の手2枚分の面積 アトピー性皮膚炎の人に使用するステロイドの使用量の目安

成人の手2枚分の面積に塗る場合、人差し指の第一関節から先端までの量(0.5g)が適量とされています。

それでは皮疹の重症度とステロイド外用薬の選択方法について伝えておきます。これも基本的には医師の出された外用薬を正しく使えれば問題ないのですが、たくさんあって分からなくなってしまった場合の参考にしていただければと思います。

 

  皮疹の重症度 外用薬の選択

軽微

炎症症状はほとんどなく、乾燥がメインになっている状態

ステロイドを含まない外用薬(保湿クリーム等)を選択

軽症 乾燥および軽度の紅斑、鱗屑(りんせつ)など ミディアム以下のステロイド外用薬を第一選択
中等症 中等度までの紅斑、鱗屑、少数の丘疹、掻破痕など ストロングまたはミディアムのステロイド外用薬を第一選択
重症 高度の腫脹、浮腫、浸潤または苔癬(たいせん)化を伴う紅斑、丘疹の多発、小水疱など ベリーストロングのステロイド外用薬を第一選択。十分な効果が得られない場合には、その部位にピンポイントでストロンゲストを使用

 

 

ステロイドに2つの軟膏を組み合わせるのが基本です!

 

アトピー性皮膚炎はバリア機能の低下に伴う皮膚の炎症のため、まずはステロイドで炎症を一気に抑えます。その後で寛解状態(症状が落ち着いている状態)を維持するために「タクロリムス軟膏」や「デルゴシチニブ軟膏」を組み合わせるのが治療の基本となります。

抗ヒスタミン薬や漢方薬を処方される場合もあるかもしれませんが、これらはあくまで補助的な役割となります。抗ヒスタミン薬については特に意見が分かれており、アトピー性皮膚炎によるかゆみについては効果が1割程度だと言われています。湿疹については抗ヒスタミン薬は関係ありませんので効果はありません。

かゆみについてですが、漢方の「消風散」や「補中益気湯」が代表に挙げられますが、これらもあくまで補助的な役割だということを認識しておく必要があります。

 

 

効果の高い新薬はどんどん登場していますが、高額なのが難点です

 

さて、ステロイドと2つの軟膏を紹介しましたが、それでも十分な効果が見られない場合には、

「シクロスポリン」…免疫を調整する内服薬。かゆみに良く効きますが、高血圧や腎機能低下に注意が必要。

「バリシチニブ」…JAK阻害薬でデルゴシチニブ軟膏と同じ。ただし内服薬で感染症に注意が必要。

「デュピルマブ」…皮下注射。2型免疫反応をおこすインターロイキンを中和し、炎症を予防する効果。

などのお薬があります。

しかしながらJAK阻害薬は1錠あたり約5,000円もかかってしまい、毎日飲む必要があります。

デュピルマブという皮下注射薬は1本約60,000円で月2回必要です。

いずれも大変高価で、高額療養費を使っても治療にかかる費用の負担は大きくなります。治療方針についてよく主治医と相談し、決めていく必要はありますが、このような治療法があるということは認識しておくと症状に困った場合に役に立つことがあると思います。

 

 

普段から出来るスキンケアについて

 

何度もお伝えしたようにアトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能の低下によるものです。それに加え、ドライスキンになっていることが多いため、より外部からの影響を受けやすい結果を招いています。そのため、低下したバリア機能を補うために日頃からスキンケアを行うことがとても大切になります。

まずアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる因子として「ダニ」、「ペット」、「花粉」が挙げられます。アレルギー検査をしたところで正確な結果を知ることは難しいため、あくまで環境を変えたら症状が改善したかどうかを判断することが大切です。悪化させる因子として疑わしい場合にはそれぞれ対策をとれば良いと考えます。

次に「保湿剤」です。保湿剤は「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021」によるとヘパリン類似物質含有製剤、尿素製剤、白色ワセリン、亜鉛華軟膏が代表として挙げられています。それ以外のセラミドやヒアルロン酸、グリセリンでもしっかり効果はありますので、あまり気にせず、普段から保湿剤を使うということだけは覚えておきましょう。

使用回数は1日2回(朝・夕)が望ましいです。症状が出ている場所だけではなく、その部位全体をしっかりと塗って保湿するように心がけることが大切です。

また保湿剤とアトピー性皮膚炎治療薬はどちらを先に塗ればいいのでしょうか?

答えは「保湿剤が先」です。ステロイドなどの強い薬を先に塗ってしまうと、その後に保湿剤を塗って広げてしまうことになります。適用量を使えば副作用の心配はありませんが、患部以外に塗る必要はないので、保湿剤が先と覚えておくと良いでしょう。

入浴の仕方も大切です

お風呂の温度は38℃から40℃を目安にして長湯が禁物です。症状が出ていて痒いときこそ、熱い湯に入ると一瞬、かゆみが消えて気持ちよくなりますが、その後は猛烈なかゆみに襲われます。長湯もバリア機能の低下につながるため、症状が強く出ているときは特に気をつけましょう。

また、体を洗う時は症状が強く出ている部分もしっかりと洗うことが大切です。外用薬や皮脂、汗、感染性病原体の影響で症状が悪化する可能性があるためです。このとき、何で洗うかは問題ありませんが、ナイロンタオルやボディーブラシで強くこすることはバリア機能を低下させますので禁止です。泡で汚れを浮かせて優しく洗い流すことが何よりも大切です。お風呂から出たら乾燥対策のため、保湿剤を忘れないでください。

 

 

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関連について

 

アトピー性皮膚炎の方、特に乳幼児は食物アレルギーが関係している場合があります。注意していただきたいのは、自己判断や思い込みによる不適切なアレルギー除去食を行うと栄養不足や栄養の偏りが出来てしまいます。それにより、成長や発育に障害を及ぼす危険性もあるため、必ず医師と相談のうえ、血液検査や経口負荷試験などを行うことも大切です。

赤ちゃんがミカンを食べている様子

しかしながらアトピー性皮膚炎は冒頭でも説明したとおり、アレルギーではありません。アトピー性皮膚炎は様々な因子によって発症するものであるため、食物アレルゲンの除去はあくまでも薬物療法の補助的な位置づけであり、それだけで症状の改善が期待できるものではないという認識が必要です。

また乳児期にアトピー性皮膚炎になると、食物アレルギーを発症するリスクが高くなると考えられています。それはバリア機能の低下した皮膚から食物抗原が侵入し、アレルギーを発症するためです(経皮感作)。

裏を返せば乳児のうちにアレルギー性皮膚炎をコントロール出来れば、食物アレルギーの発症率が減少することが出来るのです。これは既に卵アレルギーを通して検証された実績があります。

結局のところ程度によりますが、特定の食品を意識して控えてしまうことで免疫寛容(体が自然とその食べ物を受け入れるようになる状態)が出来ず、かえって食物アレルギーの原因となってしまう場合もあります。

小さい頃から段階的に様々な食品を摂取し、スキンケアや薬剤により皮膚のバリア機能を高めておくことが大切です。

この記事を書いた人

セセリ ナオ

手術室、ICU、CCU、循環器病棟の経験を経て、現在では産業保健の分野で保健師をしています。人間ドック健診情報管理指導士(人間ドックアドバイザー)の資格を有し、10年以上も食事や運動など生活習慣改善に向けた特定保健指導を実施しています。
専門の知識を生かして地元のミニバスケットボールチームに関わらせていただき、子供達の成長を一緒に見守っています。

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